目次
決算書の読み方:簡単解説
決算書は企業の財務状況を示す重要な文書です。ここでは、決算書の主要な部分を専門用語と共にわかりやすく解説し、具体的な表を用いて視覚的にも理解しやすいようにします。
1. 決算書の基本構成
決算書は主に以下の三つの報告書から構成されます。
- 貸借対照表(バランスシート)B/S
- 損益計算書(プロフィット&ロス ステートメント)P/L
- キャッシュフロー計算書
2. 貸借対照表の解説
貸借対照表は、ある時点での企業の財産(資産)、負債、および株主資本の状況を示します。
表1: 貸借対照表のサンプル
資産 | 金額 (百万円) | 負債 | 金額 (百万円) |
---|---|---|---|
現金 | 50 | 借入金 | 100 |
有形固定資産 | 150 | 未払金 | 30 |
株主資本 | |||
資本金 | 50 | ||
利益剰余金 | 20 | ||
合計 | 200 | 合計 | 200 |
資産は企業が所有する全ての資源を、負債は企業が返済を義務付けられている借金やその他の負債を、株主資本は企業に投じられた資金と累積利益を示します。
3. 損益計算書の解説
損益計算書は、特定期間内の企業の収益と費用、およびその結果としての利益または損失を報告します。
表2: 損益計算書のサンプル
項目 | 金額 (百万円) |
---|---|
売上高 | 300 |
売上原価 | 150 |
粗利益 | 150 |
販売費及び一般管理費 | 50 |
営業利益 | 100 |
営業外収益 | 10 |
営業外費用 | 5 |
経常利益 | 105 |
特別利益 | 5 |
特別損失 | 10 |
当期純利益 | 100 |
売上高から売上原価を引いた「粗利益」、その後の販売費及び一般管理費を差し引いた「営業利益」、さらに営業外収益と費用を考慮した「経常利益」、特別項目を加味した「当期純利益」が計算されます。
4. キャッシュフロー計算書の解説
キャッシュフロー計算書は、特定期間内における現金の流れを示します。主に、運転活動、投資活動、および財務活動の三つの部分から構成されます。
表3: キャッシュフロー計算書のサンプル
項目 | 金額 (百万円) |
---|---|
運転活動によるキャッシュフロー | 80 |
投資活動によるキャッシュフロー | -50 |
財務活動によるキャッシュフロー | 30 |
現金及び現金同等物の増減額 | 60 |
期首の現金及び現金同等物残高 | 10 |
期末の現金及び現金同等物残高 | 70 |
- 運転活動:企業の日常的な事業活動からの現金流入と流出を示します。これには売上から得た現金や支払った経費などが含まれます。
- 投資活動:資産の購入や売却からの現金流れを示し、企業の将来の成長を支えるための活動です。
- 財務活動:株式の発行や借入金の返済など、資金の調達や返済に関連する現金流れを示します。
5. 決算書を読むためのポイント
決算書を読む際には、以下のポイントに注意することが必要です。
- 一貫性のチェック:複数年にわたるデータを比較して、収益や費用のトレンドを評価します。
- 比率分析:財務比率を用いて企業の財務健全性を評価します。例えば、流動比率や負債比率などがあります。
- 注記の確認:財務諸表の後ろに記載されている注記部分には、財務諸表の数値をより深く理解するための重要な情報が含まれています。
6. まとめ
決算書は、企業の健全性、収益性、および将来の展望を理解するための重要なツールです。これらの報告書を効果的に読み解くことで、投資判断や事業戦略の策定に役立てることができます。
このブログが決算書の理解に役立つことを願っています。
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