Amazonプライム独占配信『ラウール On The Runway』レビュー|Snow Manラウールの世界挑戦を描く1年半の軌跡

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『ラウール On The Runway』レビュー

イントロダクション

Snow Man・ラウールが“世界のランウェイ”に挑む約1年半の軌跡を追った初の単独ドキュメンタリー。ミラノ/パリのファッションウィークという世界最高峰の舞台に立つまでの現実――オーディション、不採用通知、体づくり、歩き方の矯正、そして本番の数分――を、息づかいごと映す一本です。2025年9月13日(土)10:00からPrime Videoで独占配信。

作品情報

  • 作品名:ラウール On The Runway(原題表記:RAUL: ON THE RUNWAY)
  • 形態:ドキュメンタリー(配信オリジナル)
  • 配信:Amazonプライムビデオ(独占)
  • 配信開始:2025年9月13日(土)10:00(JST)
  • 主な舞台:ミラノ・コレクション、パリ・コレクションの舞台裏
  • 密着期間:2024年1月〜2025年中頃まで(約1年半)
    出典:作品ページ/公式告知/報道。

あらすじ

日本では国民的アイドル・Snow Manの一員、しかし海外では“ほぼ無名”――。ラウールはモデルとして世界に挑むべく、ミラノやパリでのキャスティングに連日挑戦する。身長や体型の微調整、歩幅とピッチの再設計、英語での自己紹介、控室での待機、そして「Not this time(今回は違う)」の現実。負けを刻みながらも、歩き方とメンタルをアップデートし続ける。カメラは、合否の瞬間、照明が落ちたバックステージ、ホテルの部屋での独白、食事管理のディテールまでを丹念に追い、ついに“その数分間”へと収束していく。

考察(テーマと読みどころ)

1) 「肩書きのリセット」と“実力の単位”
国内のスター性は、海外のモデル現場ではゼロリセット。評価の単位は“歩き”と“フィット”。その非情さを、合否の反復で体感させる構成が効いています。

2) 「運 × 準備」の確率論
キャスティングは“好み”と“ブランドの方向性”に強く依存。だからこそ、当日の体調・肌のコンディション・ライン作りなど、制御可能な要素の最大化が鍵になる。映像は小さな積み重ねが確率を押し上げる過程を可視化します。

3) 身体を“作品”に仕立てる職人性
体幹、肩の可動域、足の運び。ウォーキングは“演技”ではなく、“機能美”の追求。数センチの重心と視線の角度を詰める訓練は、舞台裏の最重要ドラマ。

4) 「数分のための600日」
密着は約1年半。スクリーンに映るのは、表の数分と裏の数百時間の反比例。成功の物語ではなく、プロセスの物語として強度があります。

感想

観終わった後にまず思ったのは、「スターの裏側は、こんなにも地味で、そして過酷なんだ」ということでした。Snow Manとしてのラウールは、テレビでもステージでも常に眩しく輝く存在です。けれど海外のモデル業界に足を踏み入れた瞬間、その輝きは“ゼロ”にリセットされる。そこには「国民的アイドル」という肩書きは通用せず、ただ“ウォーキング”と“フィット感”だけが評価基準になる世界が広がっていました。

特に心に残ったのは、オーディションで「Not this time」と告げられるシーン。短い言葉ですが、そこに込められた冷たさは計り知れません。それでもラウールは落ち込むだけでなく、自分の課題を直視して翌日には修正して挑む。メンタルの強さはもちろん、努力を努力と見せない姿勢にプロフェッショナルを感じました。

また、カメラが丁寧に映し出すのは成功の瞬間だけではありません。ホテルの部屋での孤独な時間、トレーナーとひたすら歩幅を修正する地味な訓練、食事制限や体型管理といった地道な作業。華やかな本番シーンの裏には、想像以上に“凡庸で苦しい時間”が積み上がっていることが伝わります。その積み重ねが数分間のランウェイに凝縮されていると考えると、その瞬間の輝きの重みが全く違って見えてきます。

さらに印象的だったのは、ランウェイを歩き終えた後のラウールの表情。安堵、達成感、少しの自信、そして次への不安が入り混じる複雑な笑み。そこに“挑戦のリアル”がありました。華やかさに包まれる世界の裏で、若き挑戦者が「自分の存在をどう証明するか」に葛藤している姿は、同じ時代を生きる私たちへの強烈なメッセージにも感じます。

この作品は、単なるファッションドキュメンタリーではなく、「自分の殻を破って新しい世界に挑む」すべての人に響く作品だと思います。失敗も成功もさらけ出すラウールの姿勢に、自分の仕事や人生の挑戦を重ねた人も多いのではないでしょうか。

最後に、ほんの少しユーモアを添えるなら――あれだけ硬い椅子に何時間も座らされるオーディション、腰にくるのは世界共通…笑。それでも文句一つ言わず、次の一歩に全力を注ぐ姿こそ、本物の“スター”の条件なのだと強く感じました。

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