『SHOGUN将軍』2024年エミー賞最多18部門受賞!徹底レビュー!キャストとストーリーに迫る

目次

ドラマ『SHOGUN将軍』ブログレビュー

イントロダクション

『SHOGUN将軍』は、2024年にFXで放送されたアメリカの歴史ドラマで、ジェームス・クラヴェルの同名小説を原作としています。この物語は、1600年の日本を舞台に、ポルトガルとオランダの商人が貿易をめぐって日本に入り込み、その中でイギリス人航海士ジョン・ブラックソーン(Cosmo Jarvis)が、徳川家康をモデルとした大名・吉井虎永(Hiroyuki Sanada/真田広之)に出会い、サムライ文化に巻き込まれていく様子が描かれています​。

キャスト詳細と実在の人物

  • ジョン・ブラックソーン(Cosmo Jarvis):実在のイギリス人航海士ウィリアム・アダムスがモデル。アダムスは1600年に日本に到達し、徳川家康(吉井虎永のモデル)に仕えました。
  • 吉井虎永(Hiroyuki Sanada/真田広之):実在の人物徳川家康がモデル。家康は戦国時代に日本を統一し、江戸幕府を開いた歴史的な人物です。
  • 戸田鞠子(Anna Sawai/サワイ・アンナ):細川ガラシャ(本名:明智珠)をモデルにしたキャラクター。ガラシャはカトリック教徒で、家族に翻弄されながらも自らの道を切り開いた女性。
  • 藪重(Tadanobu Asano/浅野忠信):本多正信がモデルで、彼は家康の忠実な側近として政権に大きく貢献しました。
  • 石堂和成(Takehiro Hira/平岳大):石田三成をモデルにしており、彼は豊臣家のために家康と戦った武将です。特に、関ヶ原の戦いで家康と対立したことで知られています。
  • 落葉の方(Fumi Nikaido/二階堂ふみ):淀殿がモデルで豊臣秀吉の正室であり、物語の中で大きな影響力を持つ役割を果たします。

ドラマ『SHOGUN将軍』各話詳細あらすじ

第1話「按針(Anjin)」

1600年、イギリス人航海士ジョン・ブラックソーンが乗っていたエラスムス号は、日本の網代に漂着します。領主の樫木央海は、この異国の船を見つけ、叔父の藪重に協力を求めて捕虜とします。その頃、大坂城では、関東領主の虎永が五大老の一人として会合に臨むが、他の大老たちから落葉の方を人質に取ったとして非難され、厳しい状況に追い込まれていました。

第2話「二人の主君に仕えて(Servants of Two Masters)」

宣教師たちは按針(ブラックソーン)がイエズス会やカトリック信者にとって脅威となることを懸念していました。彼の航海記録を公開すれば、彼を海賊行為で裁ける一方で、自分たちの隠された“秘密”も明るみに出る危険がありました。一方、虎永は自らの危機を打開するために按針と対面します。このイギリス人の存在が会合を混乱させ、虎永にとっては生き延びるための一筋の希望となると感じていたのです。

第3話「明日は明日(Tomorrow Is Tomorrow)」

按針の暗殺未遂事件を受け、大坂城内は緊張感が高まっていた。夜が明ける前、藪重は虎永との密会に呼び出され、自分の裏切りが露見したのではないかと死を覚悟します。しかし、虎永は藪重の同盟を確認しつつ、彼に危険な任務を課します。虎永自身は大坂に残る一方で、按針を安全に伊豆の領地へ送り出す計画を立てます。ところが、出発直前に宿敵の石堂が現れ、護衛をつけるよう強制的に要求し、計画が複雑化していくのです。

第4話「八重垣(The Eightfold Fence)」

虎永たちが危機一髪で大坂を脱出した後、彼らは藪重の領地である網代の小さな漁村へ戻りました。そこで、按針は西洋の戦術を伝えるために、大砲のデモンストレーションを行うことになりました。按針が海戦での知識を活かして行ったこの実演は、その威力と正確な操作により、藪重たちを驚かせます。また、按針は藤の方を妻とし、通訳として鞠子も引き続きそばに仕えることとなり、新しい生活が始まります。

第5話「父の怒り(Father’s Anger)」

長門の策により、大砲を使った攻撃が行われ、石堂の配下である根原烝善が暗殺されました。この衝撃に包まれた網代の住民たちの前に軍勢が現れます。その中には、江戸に戻っていたはずの虎永と、戦死したと思われていた文太郎の姿がありました。虎永は、烝善の死を知り、自身の指示に反して暴走した息子の長門を厳しく叱責します。一方、大坂城では、石堂が会合を仕切りながらも意見がまとまらず苛立っていました。その時、網代から送られてきた烝善の切断された首が、彼の前に届けられます。

第6話「うたかたの女たち(Ladies of the Ephemeral)」

網代で発生した巨大地震と地滑りから辛くも命を取り留めた虎永は、自分を助けた按針に感謝の意を示し、大砲連隊を指揮する役目を任せます。一方、大坂城では、石堂が虎永の秘密の鳩小屋を焼き払うという過激な行動に出て、五大老全員を人質に取ることで虎永を糾弾する議決を強要しようとします。この緊迫した状況を目の当たりにした戸田広松は、桐の方らを城に残し、急いで虎永にこの事態を知らせに戻ります。

第7話「線香一本の時(A Stick of Time)」

石堂との決戦を前に、虎永は長らく疎遠だった異母弟、佐伯真辰との同盟を結ぶために再会します。お互いに笑顔で再会を喜び、豪華な宴が開かれる中、突如として佐伯の大軍が網代を包囲します。実は、佐伯は虎永に代わり五大老の一員に選ばれており、虎永に大坂城に出向き、切腹を命じるためにやって来たのです。このシーンは、再会の喜びと裏切りの緊迫感が同時に描かれ、物語のドラマ性が一層強調されています。

第8話「奈落の底(The Bottom of the Abyss)」

佐伯の襲撃が失敗に終わり、長門が無念の死を遂げた後、虎永たちは彼の弔いを済ませ、包囲された中で江戸に向けて出発します。虎永は戦うことを拒み、降伏の意思を示すも、周囲の反対意見に耳を貸しません。一方で、按針は鞠子が任を解かれたことを知り、再会した部下から敵意を感じ取ります。状況を打開するため、按針は藪重に接近し、船を動かす計画を依頼します。

第9話「紅天(Crimson Sky)」

藪重と按針は石堂に忠誠を誓う意志を持って大坂城に到着するものの、冷たく敵対的な対応を受けます。木山は按針を脅迫し、石堂は藪重の提案を即座に拒否しました。その一方で、鞠子は幼なじみの落葉の方と10年以上ぶりに再会しますが、鞠子の反抗的な態度のため、再会はすぐに終わりを迎えます。そんな中、虎永は鞠子に、自身の女官たちを江戸まで護送するよう命じますが、この行動は石堂たちに対する公然の挑発でもありました。

第10話「夢の中の夢(A Dream Within a Dream)」【最終話】

石堂にそそのかされた藪重の策略によって、鞠子が無残に殺害され、その遺体を発見した按針は深い悲しみに沈みます。鞠子の死の報せが大坂城に広がると、人質が解放されることになります。一方、虎永は会合に対して抗議の書状を送り、降伏を拒否し、戦争の準備を進めると宣言します。石堂は藪重に感謝の意を表し、会合への参加を約束するものの、藪重自身は鞠子の死に対する罪悪感に苦しんでいました。

評価・海外の反応

ドラマ『SHOGUN将軍』は、2024年のエミー賞で歴史的な快挙を成し遂げ、最多18部門で受賞しました。この結果、同作はエミー賞史上、1シーズンで最多受賞を記録した番組となり、特に非英語圏の作品として初めて「最優秀ドラマシリーズ」賞を獲得したことが注目されました。

評価としては、視覚的に優れた映像美や細部にわたる歴史的再現が高く評価され、主要部門でも多くの栄冠を手にしました。主演男優賞は吉井虎永を演じた真田広之が受賞し、主演女優賞は戸田鞠子を演じたサワイ・アンナが獲得しました。また、シリーズ全体の演出やキャスティング、シネマトグラフィーでもエミー賞を受賞し、特に最終エピソード「夢の夢」での映像美が大きな話題となりました​。

この偉業により、『SHOGUN将軍』は日本やアジアにとっても大きな意味を持つ作品となり、次世代のテレビ制作に対しても新たな道を開いたと言えるでしょう。また、視聴者や批評家からは、歴史的に正確な描写と、東西文化の対立と交流を描いた複雑なストーリーテリングが絶賛されました。

私の感想

『SHOGUN将軍』の話題に釘付けになりすぎて、ディズニープラスに加入してしまいましたが、これが大正解でした。この作品は、単なる歴史ドラマにとどまらず、緻密に描かれた東西文化の対立や、圧倒的なビジュアル美に圧倒されます。

それにしても、エミー賞18部門も受賞したのも納得。やっぱりハリウッド流の美学が加わると、戦国時代の日本がこんなにもドラマチックで美しくなるんだな、と感心しました。特に第9話「紅天」や第10話「夢の中の夢」といった回では、映像美と戦国の荒々しさが完璧に調和していて、まさに映画並みのクオリティでした。

徳川家康がこれまでにないくらいカッコよく描かれているけど、ちょっと現実離れしてるところもありつつ、やっぱり魅力的。それでも、真田広之さんの演技がそのギリギリのラインをしっかり守っていて、観ているこちらも感情移入せざるを得ない。

また鞠子を演じたサワイ・アンナさんの存在感も良かったです。彼女はカトリック教徒としての信仰と、封建社会での義務の狭間で葛藤するキャラクターで、その強さと内面の脆さを見事に表現していました。特に、家族の名誉を守るために犠牲を覚悟するシーンでは感情が揺さぶられました。サワイ・アンナさんはこの役でエミー賞主演女優賞を受賞し、彼女のキャリアにおいても大きな飛躍となったと言えるでしょう。

全体的に、日本の時代劇がハリウッドの手によって生まれ変わり、新しい魅力をまとった作品。時代劇ファンも、そうでない人も、この壮大なドラマに引き込まれること間違いなしです!

ブログランキング

にほんブログ村 映画ブログへ
映画ランキング

ポチッと応援して頂けたら嬉しいです

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

目次