『ストレンジャー・ジンクス 5』 感想|静かに胸に残る最終章

出典: Netflix『ストレンジャージンクス シーズン5』
目次

『ストレンジャー・シングス5』感想

「終わらせ方」で作品の格は決まる。
『ストレンジャー・シングス5』は、その一点で勝負してきた。結論から言うと、“シリーズを閉じる”ことに真正面から向き合った最終章だったと思う。派手さだけで押し切らず、ホーキンスで出会った子どもたちが“大人になる”痛みまで描き切ったのが強い。

ネタバレなし感想:シーズン5は「回収の物語」だった

今作は、いわゆる“新しい謎を積む”より、これまで散らしてきた伏線を回収するためのエンジンで進む。だから序盤は「説明が多い」「助走が長い」と感じる人もいるはず。でも、あの助走があるからこそ後半の感情の爆発が効いてくる。

特によかったのは、恐怖の演出が“モンスターの強さ”ではなく、喪失・罪悪感・孤独みたいな心の穴に寄っているところ。ホラーなのに、見終わった後に残るのは“怖さ”より“寂しさ”で、そこが最終章っぽい。

エピソード1〜7の感想:盛り上げ方が「昔のストレンジャー」に戻ってる

Vol.1〜Vol.2(1〜7話)は、チームが分断されて各地で戦うというより、**「全員が同じ一点に向かって集結していく」**感じが強い。昔みたいに、自転車で走って、ライトで照らして、友だちの一言で踏ん張って――その“原点の熱”が戻ってきたのが嬉しい。

一方で、ファイナルゆえに“語らなきゃいけないこと”も多いから、テンポが好みを分けるのも分かる。けど、シリーズを追ってきた人ほど「あ、ここを言い切るために今まで積んできたんだな」って腑に落ちる作り。

最終話(第8話)を見た結論:賛否が出るのも含めて、あの終わり方は“誠実”

最終話は、派手な勝利でスパッと終わるというより、勝っても傷は残るタイプの終章。ここがめちゃくちゃストレンジャーらしい。
大きな善悪の対決の中で、最後に決め手になるのが“能力”だけじゃなく、人の言葉・記憶・関係性なのがいい。結局この物語って、モンスター退治じゃなくて「孤独な子どもたちが居場所を作る話」だったんだよね。


ここからネタバレあり感想

※未視聴の人はここで戻ってOK

最大のポイントは、最終局面で「誰がラスボスなのか」を物語が整理し直すところ。海外メディアでも“本当の脅威”の扱いが語られている。
ここ、ただの設定回収じゃなくて、“恐怖の正体”を言語化してるのが上手い。裏側の世界は、外から来た怪物というより、ホーキンスの子たちの人生にこびりついた痛みを増幅させる装置だった、みたいな。

そして胸に刺さるのが、最終話の選択。
「誰かが犠牲になって世界を救う」って最もベタな手だけど、本作はベタのまま終わらせず、**“それを見届ける側の心”**まで描いた。残される仲間の顔、言い切れなかった言葉、戻らない時間。勝利の瞬間より、そっちの方が生々しい。

終盤は、希望を“断言”しない。
「生きている/死んだ」を気持ちよく確定させず、見る側が“信じたい未来”を選べる余白を残す。ここが賛否ポイントだけど、私はアリ派。だってストレンジャーって、ずっと“わからないもの”と共存する話だったから。最後までわからなさを残すのは、むしろ筋が通ってる。

まとめ

『ストレンジャー・シングス5』は、派手な最終決戦で気持ちよく終わる作品じゃない。
“勝ったのに、失ったものがある”。“救ったのに、戻らない日々がある”。その苦さを飲み込んだ上で、それでも前を向く――青春の終わり方としてめちゃくちゃ誠実だったと思う。

そしてラストの余白は、ファンサではなく問いかけだ。
「あなたは、彼女が生きていると信じる?」
この10年を一緒に走った視聴者に、最後にバトンを渡して終わる。だから、観終わったあとに“寂しいのに温かい”が残る。終章として、かなり強い。

シーズン1からシーズン5までを見終えて|ストレンジャージンクスが残したもの

小さな町で、ひとりの少年が消えた。
ストレンジャージンクスは、そんな静かな違和感から始まった。

自転車で走り、
懐中電灯を照らし、
友だちを信じて進む。
最初はそれだけの物語だった。

やがて世界は広がり、
戦いは激しくなり、
失うものも増えていく。

それでもこのシリーズは、
「すべてが元に戻る」結末を選ばなかった。

友情は奇跡を起こす魔法ではなく、
傷ついた人生を支える力として描かれた。

恐怖に打ち勝つことよりも、
孤独にならないこと。
それが、この物語の一貫した答えだったのだと思う。

最終章で描かれたのは、
完全な勝利ではなく、
変わってしまった世界を受け入れて生きていく姿だった。

だからこそ、
派手な終わり方ではないのに、
心には長く残る。

ストレンジャージンクスは、
子どもたちの冒険譚ではなく、
成長と別れを描いた“人生の物語”だった。

このシリーズを、
最初から最後まで見届けられてよかった。
そう素直に思える、稀有な作品だ。

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