ゲーム・オブ・スローンズ:シーズン3『戦乱の嵐~前編~』解説
『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン3では、ウェスタロスとエッソス大陸にまたがる複雑で壮大な物語がさらに展開されます。シーズン2の戦いの余波の中、新たな勢力が登場し、既存の勢力は自らの地位を固めようと奮闘します。
北部では、ロブ・スタークが北部の王としてさらなる勝利を目指すものの、彼と彼の母キャトリンは個人的な選択が原因でスターク家の運命に重大な影響を及ぼします。同時に、ジョン・スノウはナイトウォッチの一員として北の壁を越え、ワイルドリングたちの中に潜入します。彼の忠誠心が試される中、恋愛と義務が複雑に絡み合います。
キングズランディングでは、ラニスター家が権力を握り続けています。ティリオン・ラニスターは、前シーズンの戦いでの功績にもかかわらず、彼の権力と影響力は弱まります。ジョフリー・バラシオンはタイレル家のマージェリーとの政略結婚を進め、複雑な政治の舞台が設定されます。
一方、エッソス大陸では、ダナエリス・ターガリエンが自身の軍を強化し、奴隷解放者としての役割を担い始めます。彼女は奴隷を解放し、自身の正義を求める戦いを展開し、七王国の王座を取り戻すための力を蓄えます。
このシーズンは複数の重要な転換点を迎え、特に「レッドウェディング」として知られる衝撃的な出来事が物語に深い影を落とします。登場人物たちの選択が重大な結果を招き、ウェスタロスの政治地図を一変させることになります。
『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン3の主要な登場人物とその相関を表形式でまとめました。この表では、キャラクター間の関係性や彼らが所属する家族、勢力について示しています。
登場人物名 | 所属家族・勢力 | 主な関係性 |
---|---|---|
ロブ・スターク | スターク家 | 北部の王として戦争を続けるが、レッドウェディングで命を落とす |
キャトリン・スターク | スターク家 | ロブの母として同行し、レッドウェディングで命を落とす |
サンサ・スターク | スターク家 | ティリオン・ラニスターと政略結婚させられる |
アリア・スターク | スターク家 | ハウンドと共に放浪する |
ブラン・スターク | スターク家 | 超自然的な能力に目覚め、北に向かう旅を続ける |
ジョン・スノウ | ナイトウォッチ(スターク家の庶子) | ワイルドリングに潜入し、イグリットと恋に落ちる |
ティリオン・ラニスター | ラニスター家 | サンサと政略結婚し、王の手としての立場が脅かされる |
セルセイ・ラニスター | ラニスター家 | 王母として権力を保持し続ける |
ジェイミー・ラニスター | ラニスター家 | ブライエニーと共にキングズランディングへの帰路につく |
ダナエリス・ターガリエン | ターガリエン家 | 奴隷解放を進めながら力を増す |
スタニス・バラシオン | バラシオン家 | メリサンドレの影響下で、新たな計画を立てる |
メリサンドレ | スタニスの同盟者 | スタニスを信仰の力で導く |
マージェリー・タイレル | タイレル家 | ジョフリーとの政略結婚を進める |
タイウィン・ラニスター | ラニスター家 | ラニスター家の家長として大きな影響力を持つ |
リトルフィンガー(ピーター・ベイリッシュ) | 自立勢力 | 政略と陰謀を巧みに操る |
シーズン3は特に重要な出来事が多いため、これらのキャラクター間でさらに多くの動きが見られます。登場人物たちがどのように相互に影響し合いながら物語が進行していくかがキーとなります。
※以下、ネタバレありで解説していきます。
第1話:新たな時代(Valar Dohaeris)
出典:HBO
- 壁の向こう:
- ジョン・スノウはワイルドリングのキャンプに到着し、マンス・レイダーを初めて対面します。ジョンは自分がナイトウォッチを裏切り、ワイルドリングの側につくと主張し、マンスの信頼を得るために、ナイトウォッチが彼らを見下していることを訴えます。
- キングズランディング:
- ティリオン・ラニスターは、ブラックウォーターの戦いでの役割が無視されていることに不満を持ちながら、父タイウィンと対立します。彼は適切な承認と相続権を求めますが、タイウィンは冷たく拒絶します。一方、ティリオンの姉サーセイは、マージェリー・タイレルがジョフリーとの関係を深めることに不安を抱きます。
- ドラゴンストーン:
- スタニス・バラシオンは、ブラックウォーターの戦いでの敗北により、打ちひしがれています。彼はメリサンドルの言葉にますます依存するようになり、彼女の信仰に疑問を投げかける古い顧問ダヴォスを獄に投じます。
- スラバー湾:
- デナーリス・ターガリエンは、自分のドラゴンが成長しているにも関わらず、彼らを完全にコントロールできないことに気づきます。彼女は奴隷軍団の獲得を目指してアスタポアへ向かい、そこで奴隷売りのクラズニスと交渉を開始します。
- リヴァーランド:
- ロブ・スタークは、戦争でのさらなる進展を目指してハレンの巨城を訪れますが、そこで彼は自分の母カトリンがジェイミー・ラニスターを解放したことを知り、彼女を監禁します。これにより、彼の軍内部の緊張が高まります。
「新たな時代」は、シーズン3の幕開けとして、新たな動きと既存の脅威に直面するキャラクターたちの準備段階を巧みに設定しています。各キャラクターが直面する新しい課題は、彼らの内面の葛藤や外的な対立を深く掘り下げる基盤を作り上げています。
第2話:三つ目の鴉(Dark Wings,Dark Words)
出典:HBO
- ブラン・スタークの夢:
- ブラン・スタークは不思議な夢を続けて見ています。夢の中で彼は自らが歩けるようになり、三つ目の鴉を追いかけます。夢の中で現れる謎の少年(後にジョジェン・リードと判明)は、ブランが持つ特別な能力、「緑視(グリーンサイト)」について説明し、彼を導く役割を果たします。
- キングズランディング:
- サンサ・スタークは、オレナ・タイレル(通称“バラの女王”)とマージェリー・タイレルに出会います。オレナはサンサにジョフリー王の真の性格について尋ね、サンサはジョフリーの残酷さを打ち明けます。これにより、タイレル家はジョフリーとの結婚戦略を再考します。
- アリア・スターク:
- アリア・スターク、ジェンドリー、ホットパイはブラザーフッド・ウィズアウト・バナーズと呼ばれる集団に遭遇します。この集団は、戦争で荒廃した地を守るために行動しており、彼らはアリアたちを連れて行きます。
- シオン・グレイジョイ:
- シオン・グレイジョイは拷問を受け続けており、彼の運命は不透明なままです。彼の場面は短いものの、彼の苦悩が深刻であることが示されます。拷問シーンがエグいです‥
- ジェイミー・ラニスターとブライエニー:
- ジェイミー・ラニスターとブライエニー・オブ・タースは、リヴァーランへの道中で会話を交わし、互いに対する理解を深めていきます。しかし、ジェイミーは逃赒を試み、ブライエニーとの戦いの後に再び捕まります。
「三つ目の鴉」は、新たな動きやキャラクターの発展に焦点を当て、シーズン3の物語の展開に深みを加えるエピソードです。キャラクターたちの内面の葛藤や成長が描かれ、シリーズの重要なテーマと動向が設定されています。
第3話:処罰の道(Walk of Punishment)
出典:HBO
- リヴァーラン:
- エダード・スタークの弟、ホスター・タリーの葬儀が行われます。その後、キャトリン・スターク、ロブ・スターク、ブライエン・オブ・タースはリヴァーランで戦略会議を開きます。ロブは自らの軍の状況を評価し、母がジェイミー・ラニスターを解放したことで苦悩します。
- キングズランディング:
- タイウィン・ラニスターは自らの子供たち(サーセイとティリオン)に新たな命令を下します。ティリオンは財務大臣に任命され、王国の財政問題を解決する責任を負います。これは彼にとって不本意な役割であり、また彼の能力を試すものでもあります。
- アスタポア:
- デナーリスはアスタポアに到着し、奴隷売買を目の当たりにします。奴隷兵士「無垢の者たち」の残酷な訓練と状況に衝撃を受けますが、彼女はこの強力な軍隊を手に入れるため、自分のドラゴンの一匹と交換するという大胆な決断をします。
- ブラザーフッド・ウィズアウト・バナーズ:
- アリア・スターク、ジェンドリー、ホットパイはブラザーフッド・ウィズアウト・バナーズによって連れ去られ、彼らの隠れ家に連れて行かれます。そこで彼らは、この集団がどのようにして正義を実行しているかを目の当たりにします。
- ジェイミーとブライエニー:
- ジェイミー・ラニスターはブライエニーと共に囚われの身となっていますが、彼は自分とブライエニーの命を救うために巧みな話術を使います。しかし、彼の策略が逆に働き、彼の右手が切断されるという衝撃的な出来事が発生します。
「処罰の道」は、キャラクターたちが極限の状況でどのような選択をするかを描いたエピソードであり、彼らの決断が今後の物語にどのように影響を及ぼすかが描かれています。特にデナーリスの決断とジェイミーの運命は、視聴者に深い印象を与えるでしょう。
出典:HBO
第4話:穢れなき軍団(And Now His Watch Is Ended)
- アスタポア:
- デナーリスはアスタポアの奴隷商人クラズニスにドラゴンの一匹を交換条件として提供し、代わりに「無垢の者たち」と呼ばれる8,000人の奴隷兵士を手に入れます。取引が成立した直後、デナーリスはドラゴンに命じてクラズニスを焼き殺し、無垢の者たちに自由を与えます。彼女は彼らに自由意志で自分に従うか選択させ、無垢の者たちは彼女の新たな軍となることを選びます。この行動はデナーリスの決断力と指導者としての力を示す象徴的な瞬間です。
- キングズランディング:
- ヴァリスはティリオンに自分の過去と、なぜ権力と影響力を追求するのかについて語ります。同時に、ティリオンはサーセイがジョフリーの暴政をどう思っているのかを探ります。
- マージェリー・タイレルはジョフリーをさらに操り、彼との関係を固めながら王都の民衆との関係も強化します。
- 壁の向こう:
- クラスターの砦での反乱が発生し、ジェオール・モーモント総帥が自分の部下に殺されます。サムウェル・ターリーはジリとその子供を連れて逃げ出し、彼らの安全を確保しようとします。
- リヴァーラン:
- ジェイミー・ラニスターは重傷を負った状態でブライエニー・オブ・タースとともに囚われのまま移送されます。彼は絶望的な状況の中で、自分の過去と行動について深く反省します。
- キングズランディング:
- サーセイは、マージェリーが王都の人々の間でどれだけ人気があるかを憂慮し、タイウィンに対策を求めますが、タイウィンは彼女の要求を一蹴します。
「穢れなき軍団」は、キャラクターたちがそれぞれの信念に基づいて重要な選択を行う過程を描き、特にデナーリスの行動は彼女のキャラクターが新たな段階に入ったことを示しています。
第5話:炎の口づけ(Kissed by Fire)
出典:HBO
- ブラザーフッド・ウィズアウト・バナーズ:
- サンダー・クレゲイン(ザ・ハウンド)は、ブラザーフッドによる裁判のための戦闘でバリック・ドンダリオンと対峙します。戦いの結果、クレゲインは勝利しますが、ドンダリオンは赤の女祭司メリサンドルの信仰する炎の神の力によって生き返ります。この奇跡は、アリア・スタークを含む周囲の人々に深い印象を残します。
- リヴァーラン:
- ロブ・スタークは、カースターク家の頭であるリックがラニスター家の捕虜を殺害したことにより正義を執行し、彼を処刑します。この決定はロブの支持者たちを失わせ、彼の戦争遂行能力に疑問を投げかけます。
- ドラゴンストーン:
- スタニス・バラシオンは自分の妻セリースとその異常な信仰に直面します。彼はまた、自分の娘シリーンに会い、彼女の孤独と困難な生活状況に心を痛めます。
- キングズランディング:
- ティリオン・ラニスターはタイウィンから結婚するよう命じられます。サーセイもまたロラス・タイレルとの結婚が決められ、両者は自分たちの運命に不満を抱きます。
- ハレンの巨城:
- ジェイミー・ラニスターとブライエン・オブ・タースはクォーリン・ハーフハンドに捕えられ、ジェイミーは彼の過去の行いとロバート王への裏切りについて率直な告白をします。この一連の出来事は、彼らの関係に新たな次元をもたらします。
- ワイルドリングのキャンプ:
- ジョン・スノウはイグリットとの関係を深め、彼女と肉体的な絆を結びます。この関係はジョンの忠誠心に新たな試練をもたらし、彼のナイトウォッチへの誓いに対する葛藤を引き起こします。
「炎の口づけ」はキャラクターたちの内面の葛藤や感情の爆発を描いたエピソードであり、それぞれが直面する道徳的または個人的な試練を深く掘り下げています。
第6話:登壁(The Climb)
出典:HBO
- 壁の登攀:
- ジョン・スノウとイグリットはワイルドリングの一団とともに壁を登ります。この過程で二人の関係がさらに強まり、イグリットはジョンに対する忠誠を表明します。壁の頂上に到達したとき、彼らは自由の土地を望む野心と愛情を共有する特別な瞬間を迎えます。
- リヴァーラン:
- ロブ・スタークはフレイ家との同盟を再確立するために、エドミュア・タリーをウォルダー・フレイの娘と結婚させることを決定します。この決定は、彼の以前の約束破りに対する償いとしての意味合いがあります。
- キングズランディング:
- ティリオンとサンサの結婚が進行中であり、二人ともこの政略結婚に苦悩しています。また、リトルフィンガーはヴァリスとの権力闘争において一歩を進め、ロスを利用してヴァリスに打撃を与えます。
- ドラゴンストーン:
- スタニス・バラシオンは、メリサンドルと共に王位への道を模索しています。彼女は新たな犠牲を求め、スタニスの疑問を抑え込むために彼の信仰を試します。
- ブラザーフッド・ウィズアウト・バナーズ:
- アリア・スタークは、サンダー・クレゲインがブラザーフッドの裁判によって許されることに怒りを感じています。彼女は自らの正義感とブラザーフッドの方法に疑問を抱くようになります。
「登壁」は、登場人物たちが文字通りの登攀と比喩的な「社会的登攀」の両方に挑む過程を通じて、彼らの成長、困難、そして選択が描かれています。特に壁の登攀シーンは、シリーズの象徴的な瞬間の一つとして、ジョンとイグリットの愛情と信頼の確固たる証となります。
第7話:女剣士と熊(The Bear and the Maiden Fair)
出典:HBO
- ハレンの巨城:
- ブライエニー・オブ・タースは、ロックによって捕らえられ、薄暗い闘技場に投げ込まれます。彼女は戦わざるを得なくなり、熊と対峙することになります。このシーンは彼女の勇気と戦士としての技能が試される瞬間です。ジェイミー・ラニスターが劇的に戻ってきて彼女を救出し、二人の間の絆がさらに深まります。
- キングズランディング:
- ティリオンとサンサの結婚が迫り、サンサは自身の運命に悲観的になります。ティリオンは彼女に対して同情的であり、結婚に関して彼女の気持ちを考慮しようと努めます。
- タイウィン・ラニスターはジョフリー王との対立を深めます。ジョフリーは自身の権力を主張しますが、タイウィンは彼を圧倒し、誰が実際に支配しているかを明確に示します。
- ヨンクァイ:
- デナーリス・ターガリエンはヨンクァイの代表者と交渉を続け、彼らに奴隷の解放を求めます。彼女は交渉で一歩も譲らず、彼女の正義感と支配者としての決意が強調されます。
- 北部:
- ロブ・スタークとタリサは愛を深め、タリサが妊娠していることが明かされます。これはロブにとって個人的な喜びの瞬間であり、彼のキャンペーンに新たな希望をもたらします。
- 壁の向こう:
- ジョン・スノウとイグリットは壁を越えて南へと進む中で、彼らの価値観の違いに直面します。イグリットはジョンの忠誠心を試し、彼女への愛とナイトウォッチへの誓いとの間でジョンが揺れ動く様子が描かれます。
「女剣士と熊」は、シリーズの重要なテーマである愛と忠誠を探求するエピソードであり、キャラクターたちが直面する葛藤と決断が鮮明に描かれています。
第8話:次子-セカンド・サンズ-(Second Sons)
出典:HBO
- ヨンカイ:
- デナーリス・ターガリエンはヨンカイの前に到達し、傭兵集団「セカンド・サンズ」に対峙します。彼女はそのリーダーたちと交渉を試みますが、当初は成功しないように見えます。後に、セカンド・サンズの一員であるダーリオ・ナハーリスが他のリーダー二人を殺害し、デナーリスに忠誠を誓います。彼は彼女の美しさと強さに惹かれ、彼女のために戦うことを決意します。
- キングズランディング:
- サンサ・スタークとティリオン・ラニスターの結婚式が行われます。この政略結婚はどちらにとっても苦痛であり、特にサンサはこの状況に深く傷つきます。ティリオンはサンサに優しく接し、彼女を不快にさせないよう努めますが、ジョフリーの嫌がらせによって状況はさらに悪化します。
- ドラゴンストーン:
- スタニス・バラシオンとダヴォス・シーワースは、メリサンドルの計画について議論します。メリサンドルはゲンドリーを使って「王の血」の儀式を行おうと計画しており、ダヴォスはこれに反対しますが、スタニスはメリサンドルの計画を進めることを許可します。
- 壁の向こう:
- サムウェル・ターリーとジリが壁の南に逃れる途中でホワイト・ウォーカーに襲われます。サムはドラゴングラスの短剣を使用してホワイト・ウォーカーを倒すことに成功します。この出来事は彼の勇気と賢さを示す重要な瞬間となります。
「次子 -セカンド・サンズ-」は、キャラクターたちがそれぞれの道を歩む中で直面する困難や選択を描いたエピソードであり、個々の物語がシーズン全体の展開にどのように影響を及ぼすかを示唆しています。特にデナーリスの場面では彼女が新たな同盟者を得ることで、彼女の力がさらに強化されることが暗示されています。
第9話:キャスタミアの雨(The Rains of Castamere)
出典:HBO
- フレイ家との結婚式:
- ロブ・スタークと彼の母カトリンは、フレイ家との同盟を再構築するため、ロブの叔父エドミュア・タリーの結婚式に出席します。結婚式はウォルダー・フレイの城であるツインズで行われます。当初はお祝いのムードで進行しますが、ウォルダー・フレイの真の意図が明らかになります。結婚式の途中でフレイ家とラニスター家が結託していたことが判明し、ロブ、カトリン、スターク家の多くの兵士が残忍にも虐殺されます。この事件は「レッド・ウェディング」として知られるようになります。
- 壁の向こう:
- ブラン・スタークと彼の一行は、壁の南で避難所を見つけます。ブランは自分の「緑視」能力を使って周囲の出来事を知覚し、ジョン・スノウが近くで危険に直面していることを感じ取ります。ジョンはワイルドリングとともに壁のナイトウォッチの隊員を襲いますが、彼は仲間を裏切って脱出し、ワイルドリングとのつながりを断ち切ります。
- ダナーリスの進行:
- ダナーリス・ターガリエンは、ヨンカイの街を攻略するために、新たな同盟者であるダーリオ・ナハーリスに重要な役割を任せます。ダーリオは彼女の信頼を勝ち取り、彼女のためにヨンカイの門を開き、街の征服に貢献します。
「キャスタミアの雨」は、シリーズの重要なキャラクターが予期せず命を落とすという衝撃的な展開を含んでおり、『ゲーム・オブ・スローンズ』の予測不可能で残酷な物語の核心を象徴しています。このエピソードはファンにとって非常に感情的で、シリーズの展開に大きな影響を与えるものとなりました。
第10話:次なる戦いへ(Mhysa)7
出典:HBO
- ツインズ:
- レッド・ウェディングの直後、ウォルダー・フレイとルース・ボルトンはその勝利を祝います。ボルトンがノースの新たなワーデンになることが明らかにされ、スターク家の没落が決定的になります。
- キングズランディング:
- ジョフリーはスターク家の敗北に興奮し、サンサの前でロブ・スタークの死を嘲笑しますが、ティリオンとタイウィンによって制止されます。タイウィンはジョフリーに対して厳しく接し、王としての権力の限界を認識させます。また、タイウィンはティリオンに対して家族のために働く重要性を説きます。
- ドラゴンストーン:
- ダヴォスはゲンドリーを密かに解放し、彼の処刑を防ぎます。スタニスはこの裏切りに対してダヴォスを死刑に処す決意をしますが、メリサンドルが壁の向こうから来る大きな脅威を指摘し、ダヴォスが必要であると説得します。スタニスはダヴォスを恩赦し、共に北への脅威に立ち向かう準備をします。
- 壁の向こう:
- サムウェルとジリが壁の南側に到達し、ナイトウォッチの城塞に安全に戻ります。サムはジョン・スノウと再会し、ホワイト・ウォーカーの脅威について警告します。
- ヨンカイ:
- ダナーリスはヨンカイの解放後、新たに解放された奴隷たちから「マイサ」と呼ばれ、救世主として讃えられます。彼女は人々に自由を与えた英雄として祝福され、そのリーダーシップが確固たるものとなります。
「次なる戦いへ」は、シーズン3の締めくくりとして、各キャラクターが直面する新たな課題や立場の変化を描き、今後のシーズンへの期待を高める内容となっています。このエピソードは、シリーズの中でも特に感情的で、多くのストーリーラインが次の段階へと進む重要な過渡期です。
私の感想
各エピソードが一つ一つの物語を深く掘り下げており、特に印象的だったのは、シリーズ史上もっとも衝撃的な出来事とされる「レッド・ウェディング」でした。このシーンはただただ心が痛い。ロブ・スタークと彼の母カトリン、そして彼の仲間たちがあんな残酷な方法で命を落とすとは思いもよらず、正直、観ていてかなり堪えました。
シーズン全体を通して、デナーリス・ターガリエンの成長が非常に目立ちました。彼女がヨンカイの奴隷たちを解放し、「マイサ」と呼ばれるシーンは圧巻で、彼女のリーダーシップが真に花開いた瞬間でした。彼女のカリスマ性と正義感には心から引き込まれます。
ジョン・スノウの物語も大きく進展し、ワイルドリングとの複雑な関係や、壁を超えた冒険は彼のキャラクターに新たな深みを加えていました。イグリットとのロマンスは甘く切ないものがあり、彼らの未来がどうなるのか、非常に気になります。
キングズランディングでの権力闘争も依然として緊張感があり、ティリオンとサンサの結婚は二人にとっては非常に複雑な感情を抱かせる出来事でした。ティリオンの複雑な家族関係や彼の地位への苦悩は、彼のキャラクターが直面する道徳的ジレンマを浮き彫りにしていて、彼への同情を誘います。
全体的に、このシーズンは『ゲーム・オブ・スローンズ』がただのファンタジー作品ではなく、複雑でリアルな人間ドラマを描いていることを再認識させました。次のシーズンも楽しみです。
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