WOWOWドラマ『0.5の男』レビュー
WOWOWドラマ『0.5の男』は、松田龍平主演の家族ドラマで、2023年5月28日から全5話が放送されました。このドラマは、40歳の引きこもりの男が妹家族との「2.5世帯住宅」での生活を通して、外の世界に一歩踏み出す姿を描いています。監督は沖田修一で、脚本は牧五百音と沖田修一が担当しています。
イントロダクション
『0.5の男』は、家族の絆や自己成長をテーマにした心温まる物語です。主人公の雅治(松田龍平)は、実家で引きこもり生活を送っていましたが、家の建て替えをきっかけに妹家族と一緒に暮らすことになります。新しい環境で、彼は少しずつ変化していきます。
キャスト
役名 | キャスト | キャラクター概要 |
---|---|---|
雅治 | 松田龍平 | 主人公。40歳の引きこもり。新しい生活の中で少しずつ外の世界に向き合うようになる。 |
沙織 | 臼田あさ美 | 雅治の妹。夫と子供たちと共に2.5世帯住宅に住む。 |
恵子 | 風吹ジュン | 雅治の母。家族を温かく見守る専業主婦。 |
修 | 木場勝己 | 雅治の父。厳格だが家族思いの父親。 |
瞳 | 西野七瀬 | 保育士。雅治にとっての新たな出会いと変化のきっかけとなる。 |
恵麻 | 白鳥玉季 | 沙織の娘。学校に馴染めず悩んでいるが、雅治との交流が彼女にとっての支えとなる。 |
蓮 | 加藤矢紘 | 沙織の息子。保育園に行きたがらず、家族を困らせる。 |
川村 | 井之脇海 | 住宅メーカーの営業マン。雅治たちの家の建て替えをサポートする。 |
玉虫 | 青木柚 | オンラインゲームの世界での雅治の仲間。 |
健太 | 篠原篤 | 沙織の夫。沙織に尻に敷かれがちで発言権がない。 |
各話あらすじ
第1話: 「新たな生活の始まり」
主人公の雅治(松田龍平)は、40歳になっても実家で引きこもり生活を続けています。彼の日常は、父の修(木場勝己)、母の恵子(風吹ジュン)と共に過ごし、部屋にこもってオンラインゲームに没頭すること。ある日、母の恵子から「家を2世帯住宅にする」と告げられ、驚く雅治。しかし、彼の戸惑いをよそに、妹の沙織(臼田あさ美)一家が新しい住居へと引っ越してきます。
第2話: 「昼に外へ出かける」
2.5世帯の生活が始まる中、蓮(加藤矢紘)が保育園に行くのを嫌がり、沙織(臼田あさ美)とその夫は苦労しています。そんな中、恵子(風吹ジュン)が転んでけがをしてしまい、雅治(松田龍平)は日中、蓮と一緒に過ごすことになります。一方、学校にうまくなじめない恵麻(白鳥玉季)は、誰にも相談できずに悩みを抱えています。
第3話: 「電動時電車に乗る」
雅治(松田龍平)が初めて電動自転車に乗ることで、さらに外の世界に踏み出す様子が描かれます。雅治は保育園の送り迎えのために電動自転車を利用し始めますが、これが彼にとって大きな一歩となります。保育士の瞳(西野七瀬)との交流も深まり、彼女との会話を通じて雅治は少しずつ自分の殻を破り始めます。
一方で、オンラインゲームの世界でも展開があり、雅治は妹の沙織(臼田あさ美)の娘である恵麻(白鳥玉季)と知らずにオンラインで接点を持つことになります。現実世界と仮想世界の交差が、物語に新たな展開をもたらします。雅治が少しずつ変わっていく姿に、視聴者も彼を応援したくなるエピソードです。
第4話: 「アイスをおごる」
雅治(松田龍平)がついにオンラインゲームのオフ会に参加します。これまでゲームの世界でしか関わりがなかった仲間たちと実際に会うことで、雅治は新しい体験をします。仲間たちに温かく迎えられた雅治は、自分が少しずつ変わっていることを実感します。また、保育士の瞳(西野七瀬)との交流も深まり、彼女との関係にも少しずつ変化が見られます。
しかし、そんな中で雅治は思いがけない人物と再会します。この再会が、彼を過去の暗い出来事へと引き戻そうとします。この人物との再会は、雅治にとって避けられない過去と向き合うきっかけとなります。一方で、妹の沙織の娘である恵麻(白鳥玉季)は、雅治の様子に気づき、彼の抱える問題に興味を抱き始めます。
最終話: 「働く」
雅治(松田龍平)が大きな成長を見せます。隣家の騒動を目の当たりにした父の修(木場勝己)は、自分たち家族のことを振り返り、雅治に対して新たな想いを抱くようになります。雅治は、恵麻(白鳥玉季)からゲームの対戦を申し込まれ、その際に彼女から言われた意外な言葉に動揺しつつも、これがきっかけで二人の新しい関係が築かれます。
その後、雅治は保育園に蓮を迎えに行った際、保育士の瞳(西野七瀬)に対して自分の決意を伝えます。彼の成長がここで顕著に表れ、視聴者にも彼がついに外の世界に向き合う決意を固めたことが伝わります。
さらに、修と雅治は二人で青梅の酒蔵へドライブに出かけます。父子の珍道中は、これまでの立花家の複雑な関係を象徴するものでありながらも、雅治の成長と家族の再生を感じさせる温かいシーンとなっています。こうして、2.5世帯住宅を巡る立花家の物語は、大団円を迎えます。
評価
私の感想
『0.5の男』を全体的に見て、家族の絆や人との繋がりの重要性を深く感じさせる、心温まるドラマだと思いました。特に、主人公の雅治(松田龍平)が、引きこもりから少しずつ外の世界に向き合い始める姿がとても印象的です。彼が新しい生活を通じて変わっていく様子が、丁寧に描かれており、自然と応援したくなります。
このドラマの中で、雅治と姪の恵麻(白鳥玉季)の関係性が特に印象に残りました。学校に馴染めずに悩んでいた恵麻が、オンラインゲームを通じて、雅治との交流を心の支えを見つける過程が、温かく描かれていて、二人の間に新たな絆が生まれていく様子がほっこりします。家族の中での雅治の成長が、恵麻とのやり取りを通じてさらに深まっていくのが感動的です。
また、雅治と蓮(加藤矢紘)との関係も見逃せません。保育園に行きたがらない蓮と日中一緒に過ごすことで、雅治自身も少しずつ社会との接点を持ち始めます。蓮との交流が、雅治にとって外の世界への第一歩となり、彼の変化を促す重要な要素となっています。
さらに、保育士の瞳(西野七瀬)との関わりも、雅治にとって大きな意味を持ちます。彼女との交流が、雅治にとって新たな出会いであり、外の世界との接点を広げるきっかけとなります。瞳とのやり取りを通じて、雅治は自分の殻を破り、社会に向き合う勇気を少しずつ持ち始めます。
全体として、このドラマは、日常の中にある小さな成長や喜びを描きつつ、家族や人との繋がりの大切さを再認識させてくれる作品です。雅治の成長や彼を取り巻く家族との関係、そして新しい出会いが、見終わった後に心を温かくしてくれる素敵な作品でした。
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